2019年1月10日木曜日

投売り、叩き売り




花苗は生き物とはいえ商品である。

商品である以上、売れてナンボという側面があることは否めない。

花苗すべてが植物を愛する人に買われていって完売すれば言うことがないが、世の中そうはいかない。

売れ残りというものが必ずでる。

売れ残る理由もまちまち。

健全な苗なのに需要と供給のバランスを欠いてしまったがゆえに売れ残るもの、苗として価値を失ってしまって売れ残るものなど。

先日見かけたのがこれ。

値下げしました、パンジー50円

パンジーが50円は明らかに破格。

でも苗の様子を見るとはたしてそこに50円の価値があるか、言い換えれば商品価値そのものがあるかという根源的な問題が見てとれるのだ。

草丈がヒョロリと間延びしてしまっているもの、その逆に生育不良で極端に小さいもの。

花だって一輪すら咲いていないどころが、ツボミの気配もない。

ツボミの気配がないということは、買って育てても花が咲かないということ。

では人々はどうしてこのパンジーを買うのだろうか?

葉っぱを鑑賞するため?

そんな奇特な人はいないでしょ、普通。

不幸な苗の様子を見て胸が痛み、そこに50円という値札がついていることに胸が痛み、その苗が店の端っこに追いやられていることに胸が痛み、来店客の誰もそのパンジーに関心をよせない様子に胸が痛み・・・と胸が痛みっぱなしなんであります。

困るなぁ、こういうの。

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