2011年11月20日日曜日

裸のギンナン


秋真っ盛り
・・というか秋を十分に堪能しないまま、なんとなく冬に突入してしまった感がある。

でもまだなんとなくまだ秋のような、初冬のような、はたまた夏の名残があったりとなんともフクザツな様子である。

自転車で神社の前をスーッと通り過ぎたらば、ぽわーんとクサイ臭いに包まれた。

ギンナンのニオイだ。

なんで神様はギンナンのようなニオイを創ったのだろうか?
一体誰が喜ぶというのか?

普通は植物たちは鳥や小動物などに実を食べてもらうことで、タネをより遠くへ運ぶ、いわゆる種子散布の為に、赤い色をしていたり、美味しそうな香りを放ったりする。

しかし地面に落ちたギンナンを見てみていても拾っていくのはもっぱら人間ばかりで、鳥がギンナンを食べているのを見たことがない。
不思議だ。


クサイということに関しては異論がないが、案外嫌いなニオイではない。
たしかに臭いけど、それはイチョウの実の香りであって、何かの排泄物であったり、化学薬品のニオイでもない。
自然が創りしニオイなので悪いものではないと思うようにしている。
この前なんかはわざわざ拾って鼻先に近づけてクンクン嗅いでしまったほど。
うっ、くさっ とは思うけど、なぜか憎めない。

一昨日、イチイの赤い実をとりあげて裸子植物という話を書いた。

イチョウも胚珠が子房に守られずにむき出しになっている裸子植物である。

でもギンナンには果肉があって、中にタネがあってサ。
果肉の部分は子房じゃないの?

そんな声が聞こえてきそうだけど、果肉、タネという関係ではないのだ。

あれは種皮というもので、ギンナンの場合3種類の種皮がある。
一番外側のクサイ果肉部分も種皮、ギンナンの殻の固い部分も種皮、そして殻の内側にある茶色の薄皮も種皮なのである。

そして我々が茶碗蒸しに入れたりするオイシイ部分が種子なのだ。
まったくの蛇足だが、僕は小さい頃からギンナンが大嫌いで茶碗蒸しも口に含んでギンナンだけプッと吐き出す行儀のわるい子供だった。
しかし人間の嗜好というのは年齢とともに変わるようで、最近は進んで口にするようになった。

イチョウの葉には物忘れなどに効く成分なんかも含まれているようで、何かと話題も多く、何かと有益な植物である。



2 件のコメント:

御堂筋 さんのコメント...

失礼致します。
かつて 知人の叔母上が
ギンナン拾いをして
顔が真っ赤にかぶれ 大変な事になった!
と聞いた事があります。
お店で売られている
ギンナンは大丈夫だと思いますが
秋にイチョウの木の下を通る時
いつも緊張します。
どの様な状態のギンナンに触れると
そうなってしまうのでしょうか?
教えて頂けたら 助かります。

茶碗蒸しのギンナン おいしいですね。

花咲ジジイ さんのコメント...

御堂筋さん

コメント有難うございます。

とても興味深かったので早速今日のブログでとりあげさせていただきました。

お答えになっていればいいのですが。

またコメントお待ちしています。