2010年5月31日月曜日

5月末 イチョウニュース
       
   
早いもので5月も終り。
早いもので2010年も後半戦突入である。
   
そこで、気になるイチョウがどうなっているのかをご報告しよう。
   
前回花咲ブログで書いたのが5月17日だから、大して時間は経っていない。
経っていないけどこの生長具合はどうだ?
   
一番最初にイチョウの雌花を発見したといって大騒ぎしたときの大きさからすれば、もはや大人と子供。
すでに立派なギンナンの片鱗が見えているではないか。
   
実はこのギンナンについて、知っている人は誰でも知っている、知らない人は誰も知らないという、驚愕の事実があるのだが、これはまたの機会にしようと思う。
   
今日はどういう訳か午前中に突然鼻水が出て、くしゃみが頻繁にでるようになった。
風邪か? と思ったら、どうもアレルギー性の鼻炎なんだそうで、勧められた薬を飲んだらガックリと力が入らなくなってしまった。
加えてモーレツに眠いのだ。
    
もうこれは神様がブログもそこそこに早く寝なさいと言っているのだと思われる。
  
よって、ちょっと早いがオヤスミナサイ。
  
  

2010年5月30日日曜日

世界一!!
        
    
子供は 「世界で一番~」というのが大好きだ。
世界で一番早く泳ぐ魚は? 世界で一番背の高い人の身長は? 世界で一番長生きの動物は? などなど。
    
植物の世界にももちろん色んな世界一がある。
   
花咲ジジイの個人的な好みかもしれないが、グググッと惹かれるのは 世界で一番大きな樹 である。
   
これはなんといっても セコイアデンドロン Sequoiadendron giganteum にとどめをさす。
種小名も giganteum ですからね、ジャイアントな雰囲気が伝わってくるでしょ。
   
別名ジャイアントセコイヤともいって、北米のシエラネバダ山脈に自生する巨木だ。
ホラ、樹のふもとをくり抜いて自動車が通れるトンネルの写真なんか見たことはないですか?
   
背の高さはゆうに80メートルを越すものがあって、中には100メートルの大台を突破するものもある。
   
実はこれ、英国の田園風景のなかでも結構見かける樹なのであるが、ここ日本ではまだ見たことがない。
なんでだろう?
   
英国ではもちろん在来の自生していたものではなくて、かつてのプラントハンターといわれるような人たちが海外の珍しい植物を持ち帰ったもののひとつではないかと思う。
ずっと前に花咲ブログでご紹介した チリマツ(2009/05/31)なんかも本来イギリスにあるはずのない植物であるが割りと見かける珍客である。
     
   
実は花咲ジジイはこの樹に登ったことがある。
そのときのセコイヤデンドロンは40メートルくらいの高さだった。
   
セコイヤデンドロンの枝は なで肩 というか、すべからく下方向を向いて垂れ下がるようについているので、枝を足がかりに登るにはちょっとコツがいる。
    
    
またその樹皮に特徴があって、まるでスポンジのようにフカフカしていて肉厚である。
これはセコイア Sequoia sempervirens とも共通した特徴である。
    
今日は用事があって小石川植物園に行ったのだけども、ここにもセコイヤデンドロンは見ることができなかったなぁ。
死ぬ前に一度で良いから北米の100メートルを越えるセコイアデンドロンを生で見て圧倒されたいものである。
   
     

2010年5月29日土曜日

Copper Beech
    
   
英国シリーズはおしまいにして、通常ペースで・・・ なんていってまだ英国を引きずっている。
   
英国をドライブしていたりすると、流れる車窓から様々な木々をみることができる。
それはこれまでに書いた、ボダイジュだったり、カシ(English Oak)だったり、サンザシだったり、それはそれはいろんなものがある。
しかしその中に 紅葉しているのか?? と思うような銅葉の樹木を見かけることがある。
   
これには幾つかの可能性があるが、その可能性がもっとも高いのが Copper Beech というものだろう。
Copper は銅を意味し、Beech はブナを意味する。
   
そう、これはブナ Fagus sylvatica である。
通常のブナは緑色の葉をつけているのだが、こういった銅葉の品種もあるのだ。
   
     
遠目には、濃い紫だったり、黒っぽい感じもするが、近くで日に照らしてみるとそれはむしろ赤褐色というほうが近いだろう。
   
これがかなり頻繁にポツポツと緑のなかに混じって良い塩梅にアクセントとなっているのだ。
   
えっ、今日はこれだけか? って??
そうなんですよ。
時差ボケもなんのその元気、元気なんて言っていたのに、今日の夕方から突然ガクッときてしまった。
   
明日も仕事なので今日は軽めにして就寝することとした。
オヤスミナサイ。
  
   

2010年5月28日金曜日

アスパラガス でガス
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そんな訳で帰って参りました。
一週間ぶりの東京はどこか涼しくてホッとしました。
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さあ、仕事だ仕事。
ノンビリしている間はないぞ、と言い聞かせて。
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さて話はアスパラガスである。
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英国に出掛ける前に新聞に 「ど根性アスパラガス」とかいって、アスファルトを突き破って芽を出したアスパラガスのことが載っていた。
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どうもアスファルトを突き破ると 「ど根性」みたいなので何かヘンな感じもしないでもない。
以前の花咲ブログでしきりに追っかけたのは ど根性キリ だった。
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そんな話はさておいて、今はアスパラガス Asparagus が旬のようだ。
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それは英国においてもそうだったみたいだ。
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街のマーケットには産地採れたてみたいなアスパラガスが売っていた。
これ一束で4ポンドちょっとだったから、円に換算すると600円くらいかな。
そんなに安いわけでもないね。
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コッツウォルズの田舎町にいったときに、地元のとあるお宅にてお昼ご飯をご馳走になった。
そのときにドサッと出してくれたのがアスパラガスだった。
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どうもこの近所で採れるのだそうで、今が旬だから沢山食べてね といって沢山出してくれた。
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茹でたハム(ガモンという)と新ジャガ、そしてアスパラガスという至ってシンプルなもの。
これにコショウをお好みで足して召し上げる。
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なんちゅーシンプルさ。
このシンプルさがイギリス料理の素晴らしいところであろう。
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このシンプルさを一部の人は マズイ と思ってしまうらしい。
なんちゅー誤解。
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そりゃサ、イタリア料理やフランス料理のような凝った美味しさというかサ、フクザツな美味しさはないけどサ、英国料理はこのシンプルさこそが真骨頂じゃないのサ。
言い換えるならば 素朴な味わい ってこと。
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で、このアスパラ美味しかったのだけど、花咲ジジイはてっきり茹でた ものだと思っていたら違っていた。
なんとこれは蒸した ものだったのだ。
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銀色の細長い器の下に水を張って、その上に網をのせ、さらにその上にアスパラを置いてふたをして蒸す。
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実はこれはサーモンなどの魚を蒸すのに使う専用の鍋なのだ。
それが証拠に鍋の形が細長いでしょ。
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ウムウム、なんとも美味しかったぞ、旬のアスパラガスは。
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2010年5月27日木曜日

ロンドンにて
    
   
街を歩いていると Rose Street という標識を見た。
   
表通りから入った場所だったので、何の気なしにのぞきこんだらば、そこには花瓶に真っ赤なバラの花が飾ってあった。
   
へぇ・・・ とちょっと感心して見ていると、どうもそれは通りにある美容院が気を効かせて店先に赤いバラを飾っているようだった。
  
なんとも洒落た感覚だよなぁ とシャッターを切った。
   
    
そんな訳で早いもので久し振りの英国滞在も残り僅かとなり、明日には機上の人となることになっている。
なので今日は精力的に街を歩き、パブで休憩し、夕食も定番中の定番であるフィッシュアンドチップスでしめてみた。
   
これは花咲ブログなのであまりフィッシュアンドチップスには深入りしないが、一言フィッシュアンドチップスと言っても色々違いがある奥の深い食べ物なのである。
   
   
夕暮れ時の、と言ってもこちらは現在とても日が長くなっていて暗くなるのは21:30ころだけど、タワーブリッジあたりをそぞろ歩きながらテムズ川の冷たい風に吹かれてアッという間の一週間に感謝し、そしてまた東京で頑張るもんね、と固く誓った花咲ジジイでありました。
  
それでは次回は東京から通常バージョンでお送りいたします。
  
   

2010年5月26日水曜日

チェルシーフラワーショウ2010
    

   
今回の旅の目的のひとつであるチェルシーフラワーショウに出かけた。
   
最近は日本でも各地でフラワーショウが花盛りなのであまり珍しくなくなったが、このチェルシーフラワーショウがその伝統格式において飛びぬけていることには疑いがない。
    
今年のチェルシーフラワーショウは大変な人気で用意されたチケットとは全て売り切れで、本来7000円くらいのチケットが闇のマーケットでは40000円くらいの値がついているのだという。
売り出されたチケットはおよそ15万枚。
   
これには午前のみのチケット、午後のみのチケット、夕方からのチケット、終日を通してのチケットと色んな種類があるので一概には言えないが、とにかく桁外れの来場者数である。
   
到着して1時間くらいで人酔いしてしまって、帰りたくなったがこれも仕事なので歯を食いしばって頑張った。
ひとつの庭を見るにも黒山の人だかりで、ジリジリと辛抱強くにじりよってようやく庭を見ることができるという具合である。
   
食事は会場内で屋台ものなど買うことは出来るが、高いし長蛇の列なのは知っていたので、パンとバナナを予め持っていって木陰で食べた。
   

   
庭を見たりする場所は殺気立っているが、広場のピクニックエリアでは生バンドが音楽を奏で、皆芝に横たわってノンビリしている。
なかにはシャンペンなぞ持ち出している人もいて、ああ英国だなぁ、などと変に感心したりする。
   
天気にも恵まれて、日焼けしながら半日を過ごしたのでありました。
  
   

2010年5月25日火曜日

異常気象
   
   
今年のイギリスの冬は異常な寒波が押し寄せて大雪が続いたのだという。
   
よくよく見てみると寒さの影響で枯れてしまった樹木もいくつか見つけることができる。
   
そして5月になった今。
到着して以来、右肩上がりに日々気温が上がり、今日はついに30度を超えたのだそうだ。
   
そもそも涼しい国なので冷房なんて設備のあるところは少なくて、一日外で日に当たっていてうだってしまった。
   
今日も早朝にパッチリと目が覚めてあたりを散策した。
   
色々と話すことはあるんだけど、実は今このブログはロンドンのビクトリアステーション近くのマクドナルドで書いている。時刻は23:40
早起きの宵っ張りが続いて段々しんどくなってきたというのは正直なところ。
  
折角来たのだから寝るのはもったいないような気になるんだけど、やっぱり体力的にね。
   
というわけで今日はアッサリめに。
   
   
今朝歩いたホテルのそばに大きな木があった。
それは ボダイジュ Tilia である。
   
英国ではいろんな美しい大木をみかけるのだけど、このボダイジュは間違いなくベスト5には入ると思う。
美しさのベスト5、大きさのベスト5、多用されているベスト5などなど。
とにもかくにも愛されている樹である。
   
おっ、そろそろマクドナルドも閉店だといっている。
追い立てられる羊のごとく、今晩はこの辺で。
  
   

2010年5月24日月曜日

早起きは三文の徳
    
   
そんな訳で久し振りの英国におります。
   
ロンドンから移動して、コッツウォルズという今や英国ではすっかり有名になった田舎にきた。
   
素晴らしいホテルは、その昔領主が所有していたものを改装したものでいわゆるマナーハウスという類のものだ。
領主所有だったという広大な敷地を散歩した。
   
時差ボケなのか、天然ボケなのか、とにかく目覚ましもかけないのに4時半とか5時には目が覚めてしまう。
   
折角の機会なのでベッドから抜け出して、まずは暖かい紅茶をすすりながら着替えてから外へ出る。
   
芝は、朝露で湿っているのでホテルの玄関に備え付けてある長靴を借りてしばし散策した。
    
   
今日も快晴で朝日がまぶしい。
朝日に照らされてボダイジュの並木が輝く。
     
   
さらに森のほうへ歩くと、大きなカシの木の下にブルーベルという球根がまだ咲いていた。
このブルーベルが終わるとスノードロップから始まった球根シリーズもしばし打ち止めとなる。
   
耳を澄ますまでもなく、鳥たちのさえずりが聞こえてくる。
   
東京暮らしも好きだ。
好きなんだけど、こういう環境を見てしまうと自分の普段の生活がいかにせわしなく、かつ緑の乏しい生活なのかという気がしてしまう。
    
   
一通り歩いてホテルに帰るころには長靴は朝露でびっしょりになり、濡れた芝生が沢山ついていた。
    
   
フト振り返ってボーっと景色を眺めていたらば、ピョンピョンピョンと跳ねてきたウサギ2羽と目があった。
  
なんちゅーか、英国的シアワセってやつだな、これは。
  
    

2010年5月23日日曜日

英国から 花咲ジジイより
    

   

・・・・ということで、成田をたっておよそ12時間。

ロンドンに着いた。

   

久しぶりのロンドンの気温はなんと24ほど。

めずらしく湿度もやや高めでちょっとムシムシする。

   

地元の英国人に聞いたら 「やっと夏がきたんだよ!!」 と言って嬉々としていた。

   

そのままホテルに向かい、食事をとってあれやこれやとしていたら真夜中になっていた。

   

起きると土曜日。

時差ボケもあってか5時半くらいには目が覚めたので近所を散歩した。

   

徒歩10分くらいでウエストミンスター寺院やビッグベンのある場所で、朝モヤの中、ちょっとひんやりする空気を感じながら半袖で歩いていたら本当に気持ちよかった。

   

早朝6時ころから、こんなロンドンのド真ん中を歩くことなんて経験がなかったことなので、人も交通量も少ない日常離れしたロンドンの散歩を楽しんだ。

   

ビッグベンと赤い二階建てバスなんて典型的な写真だけど人も車もがほとんど写っていないでしょ。ビッグベンの大時計は620分を指している。

そしてテームズ川越しにみるロンドンアイも朝モヤに煙っている。

   

   

でもそこは花咲ジジイで、気になるのは街路樹のことだったり、パブの軒先からぶら下げられているハンギングバスケットだったり、セントジェームスパーク脇の高級アパート附設の庭だったりする。

   

街路樹にはロンドン・プレーンといって、いわゆるスズカケノキ(プラタナス)がたくさん見られる。

ロンドンでは 「これがロンドンで一番大きいロンドン・プレーンだよ」 というプラタナスが幾つかある。恐らく地元の人がそれぞれ自分の地域のロンドン・プレーンを愛していて、そして自慢したいのだろう。

   

どれが本当に一番大きいのかは別として、それぞれが本当に巨木である。

代々木公園や小石川植物園で見かけるようなスズカケノキのサイズはもうゴロゴロ転がっているかんじである。

   

   

写真ではスズカケノキの名前の由来にもなったに似た実がちゃんとぶら下がっているでしょ。

   

そんなわけで無事にロンドンに到着して、今は移動してシェイクスピアで名高いストラットフォード・アポン・エイボン Stratford Upon Avon 付近にいる。

とにかくノンビリとブログを書いている時間があまりないことと、インターネットも常時接続環境ではないので、ついに花咲ブログの更新も毎日というわけにはいかなくなってしまった。ちょっと残念である。

  

今日も天気が良くて気温も25度をこえそうだ、とのこと。

またなんとか、花咲話をお届けできるようガムバッテみるのでよろしくねん。

  
   

2010年5月21日金曜日

花咲ジジイからお知らせ
     

    
おはようございます。
   
花咲ジジイは今、成田空港におります。
   
これから一週間、ちょっと海外へ出かけてまいります。
   
仕事なので、出張ということになりましょうか。
   
行った先でのネット環境などもちょっと分からないので花咲ブログが日々アップされるかは何とも微妙なのですが。でもうまく繋がればホットな花咲話をお届けできると思います。
      
それではあまり時間もないのでこのへんで。
行って参ります!!

追伸)あんまり慌てて書いているので、注文したコーヒーをひっくり返して5分の4くらいなくなってしまいました。 落ち着いて、落ち着いて・・・・・
   
  

2010年5月20日木曜日

ヒノキ vs サワラ
    
   
昨日はメタセコイヤvsラクウショウということで似たもの対決だった。
   
今日はその第二弾として ヒノキ Chamaecyparis obutusa と サワラ Chamaecyparis pisifera を比べてみよう。
   
ふたつともヒノキ科針葉樹でその香りが高く、また建材としてもよく知られる。
ヒノキ風呂なんて、なんとも日本人の心をくすぐるではないか。
   
この前なんかYシャツを ひのきの香り で仕上げてくれるクリーニング屋さんを見かけた。
特許なんだそうで、一体どんなカンジの仕上がりなのか気になるところである。
一枚170円だなんて結構お安いではないか。
   
ヒノキとサワラはとても良く似ている。
それはともにヒノキ科というだけではなく、ともにヒノキ属(Chamaecyparisで同じであるからである。
   
外見的に似ていたって簡単にそれを見分ける方法があるのでご安心を。
     
    
それはですね、葉っぱを手にとってグイっとひっくり返してみよう。
そうすると葉っぱの裏はちょっと白くなっている。
   
これを気孔帯といっている。
この気孔帯が Y の形をしているものがヒノキ(写真上)で、X の形をしているものがサワラ(写真下)なのである。
   
ねっ、簡単でしょ。
   
ヒノキっぽい木があったら葉っぱをひっくり返してみよう。
サワラを仮に知らなくても、これで判断がつくわけだから、ここぞと知ったかぶりをして XとYの話をすれば盛り上がること間違いナシだよ。
    
   

2010年5月19日水曜日

メタセコイア vs ラクウショウ
       
    
この前出掛けた石神井公園でかなりの数を見かけたのがラクウショウ Taxodium distichum だ。
ラクウショウは水辺での生育に適しているため、石神井公園の池とベストマッチというわけだ。
    
なぜ水辺が適しているかというと、水辺のぬかった場所の土はビチョビチョで通常空気をそれほど多くは含まないのだが、このラクウショウは呼吸根といって根を潜水艦の潜望鏡のように出して呼吸することで水辺での生活に適応しているのだ。
    
   
スギ科の樹木で20メートルを越す大きさになる。
そして針葉樹にしては珍しく落葉する。
    
一方、ラクウショウにとても似ているのがメタセコイヤ Metasequoia glyptostroboides だ。
大きさ、形がとても似ているし、さらに針葉樹なのに落葉するあたりもソックリである。
当然(?)スギ科の樹木である。
    
メタセコイヤはその円錐形の樹形が美しいのと、紅葉が素晴らしいため大きなスペースの植栽では都会でも見かけるようになった。
紅葉の素晴らしさは花咲ブログ2008年11月25日を見ていただきたい。
   
で、この似たふたつの樹木を見分ける方法がある。
   
それは葉のつき方だ。
   
   
メタセコイヤもラクウショウも羽状になっているので一見すると同じに見える。
   
しかし、メタセコイヤはその小さな葉(小葉)が対生であり、ラクウショウは互生になっている。
花咲ジジイの手のひらにのった 下の葉がメタセコイヤで小葉がお互い対(対生)になってはえているでしょ。
上の葉がラクウショウで、小葉が互い違い(互生)にはえているでしょ。
    
   
メタセコイヤなんか枝から葉(小葉の集まり、すなわち複葉)がちゃんと律儀に対生になっているのが分かる。
   
そうやって見れば似ているラクウショウもメタセコイヤも一発で判別できるのである。
   
   

2010年5月18日火曜日

コンテナ・・・
   
   
コンテナって container と書いて 「容器」 といった意味がある。
   
港で貨物船にのせられるのもコンテナだ。
大型コンテナ船とか言うもんね。
   
庭の世界でもコンテナはあって、それはいわゆる植木鉢プランターなどを指す。
それ以外にも最近は大地でない人工地盤にあるものを広義のコンテナと捉えているようである。
   
よって屋上緑化壁面緑化もコンテナという範疇に入ることになる。
   
さて、街を歩けばいろんな場所でコンテナを見ることができる。
都市のオフィスビルの中、外、駅、商店街、などなど。
   
一般家庭でも道路にはみ出て沢山の植木鉢が溢れているのを見たことがあるだろう。
   
素材もまちまちで、テラコッタ陶器プラスチックなど、それぞれ一長一短ある。
  
そういう目で見ながら街をあるけば、そのバリエーションの多さに驚かされる。
この前なんか漬物の樽をコンテナとして使ってあるのを見た。
   
そしてさらに強烈なのがこれ。
   

   
これは何だろう?何をコンテナとして使っているか分かるだろうか?
   
正解は風呂
浴槽をコンテナとして使っているのだ。
   
昔はこのくらいのサイズ、形の風呂が結構あった。
膝を曲げてようやく入るような。
   
これをコンテナとして使うその発想がまたスゴイと思った。
でも  が底にはついているわけで排水も出来て一応理にかなっている。
  
料理でも、どんな器に盛り付けるかで味が変るように、植物もどんな器に植えるかで見栄えが変る気がするなぁ。
  
  

2010年5月17日月曜日

イチョウ キンキョウ(近況)


イチョウの雌花をついに見つけたといってこの場でご報告したのが4月19日。
そして今日は5月17日。

あれからおよそ一ヶ月経ってイチョウの雌花はどうなったのだろうか。
   
その様子をそっと見に行った。

   
小さくポチッとした程度の雌花が今やプリッとなって早くもギンナンの片鱗がみてとれる。
   
イチョウは裸子植物といって子房が胚珠に包まれずに剥き出しになっているので、これがまさに子房そのものってことになるのだろうか。

このイチョウに関して避けて通れない話題として 「イチョウの精子の発見」というのがあるが、長くなるので今度改めてこの話はしよう。
   
メスの株の雌花はこのような状態だが、一方オスの株の雄花はもう見る影もない。
オスの株の木の下にゴミのように散っているのが雄花のなれの果てだ。
   
ということで、あれから一ヶ月経って彼らはスクスクと育っている。

折角なのでしばらく様子をみてみようかなと思う。
   
ギンナンになるまで見届けられるといいのだけど。

  

2010年5月16日日曜日

自然は天才芸術家
     
   
昨日は子供は天才だと書いた。
   
で、今日は自然のなせる業というのはかくも素晴らしく我々の叡智を超えるものがあるという一枚の写真。
   
葉っぱがある。
葉っぱには葉脈といって水分や栄養分などを植物全体に配分するために管が走っている。
   
双子葉単子葉でこの葉脈のパターンが異なる。
   
単子葉は平行脈といって葉脈が交わることなくまっすぐに平行になっている。
笹の葉や、竹の葉を想像してもらいたい。
   
それに対して双子葉は網状脈といって、書いて字のごとく網の目のように葉脈が分岐している。
   
   
天気の良い日に葉っぱをジーっと見ていたら、こんなに素晴らしい網状脈のパターン(模様)が見えた。
すごいよねぇ、自然ってやつは。
   
今日の写真は縮小率を下げてあるので、是非クリックして拡大してその自然のアートを堪能していただきたい。
  

  

2010年5月15日土曜日

子供は天才
    
     
甥っ子が遊びに来たときのこと。
    
紙とペンを貸してぇ と言ってきたのでA4の紙と赤、青、黒3色のボールペンを貸してあげた。
   
何を描いて欲しいぃ? と聞いてきたので
お花を描いてよ と頼んだ   
   
お花ぁ?難しいなぁ・・・・ とブツブツ言いながらできたのが上の写真。
   
僕は おおっ とのりだした。
   
何かモデルがあって写生したわけではなく、頭の中にある彼の花のイメージで描いたものだ。
   
彼はまだ6歳。
   
出来た絵を見てみると 花びらなどがしっかり描かれている。
花の中心は色を変えて雄しべや雌しべにあたる部分が表現されている。
   
一番スゴイのは葉にはちゃんと葉脈が描かれていてそれがちゃんと網状脈になっていることだ。
   
ガーベラか何かだろうか。
   
とにかく6歳の子供がさらさらと描いたにしてはなかなか素晴らしい絵だと思う。
   
子供の潜在能力ってスゴイなぁ。
  
   

2010年5月14日金曜日

いいぞ 石神井公園!!
    
     
今日は昼過ぎまで快晴だった。
   
花咲ジジイはちょっと用事があって石神井公園に出かけた。
面積が20万平米ほど、樹木数も1万本近くある大きな公園だ。
   
石神井公園へ行くのは初めてではない。
昔勤めていた会社のグラウンドがこの公園の隣にあったので、何度も行ったことがある。
久し振りに駅に降り立つと10年以上も前のことなのに不思議と道を覚えていた。
   
てくてく歩くこと15分。
目の前に大きな池が広がった。
   
青い空、白い雲、そして黄色く咲いているのはカキツバタ Iris laevigata だろうか。
   

あまりの気持ちの良さに公園をゆっくりと一周した。
   
犬の散歩する人、ジョギングする人、絵を描く人、お弁当を広げる人、「釣り禁止」という看板の隣で釣り糸を垂れる人・・・・。
  
春の気持ちの良い日差しが新緑で程よくさえぎられて、極上の木陰をつくりだす。
そんな中を小一時間も歩いていると、心がサワサワっと洗われていく気がした。
なんちゅー気持ちの良さ。
    
      
公園の奥の方には三宝寺池という池があって、その周辺も緑が豊かだ。
今度は紫色のカキツバタが水辺に咲いていた。
    
      
三宝寺池をぐるっと回って帰ろうとすると、何やら大勢の人が固まっているのに出くわした。
彼らはただたむろっているのではない。
百万円は下らないのではないかというような高級カメラ+レンズを池のほうに向けている。
   
池には何もない。
    
ハテ、一体何を皆熱心に狙っているんだろう?
   
そのうちの一人のおじさんに聞いてみた。
    
何を撮ってるんですか?
カワセミだよ。ここは餌付けしていて30分に1回くらいはやってくるんだよ。
   
と教えてくれたさきからカワセミがやってきた。
   
きたっ!!
オジサンの一人がつぶやいたので気付いた。
するとオジサンたちがみんな一斉にカメラにしがみつく。
カシャカシャカシャカシャ・・・・・ スゴイ連写である。
     
ほんの十数秒でカワセミはいなくなった。
   
オジサンたちはタバコに火をつけながら 「もうちょっとこっち向いてくれればさぁー」などと笑いながら話をはじめた。
どうやら常連さんたちらしい。
   
花咲ジジイも手持ちの小さなカメラでちょっと撮ってみたがブレブレである。
せめて雰囲気だけでもお届けできれば。
    
       
最近は鉄道を撮る人、グラビアアイドルやモーターショーのコンパニオンを撮る人など写真を趣味にしている人たちが話題にのぼる。
みんなすごく良いカメラを持っている。
   
もうこれは120%趣味の世界だな。
   
カメラと一言でいっても何を被写体にするかで 「鉄道派」「アイドル派」「飛行機派」「山岳派」「動物派」などなどに分類されると思われるが、花咲ジジイはもちろん「植物派」だなぁ。
よかったよ、植物派で。植物を撮るぶんには100万円近い超・望遠レンズは要らないからね。
   
そんな平日の石神井公園に久し振りに出掛けて、こりゃとってもいい公園だぞと思ってここに謹んでご報告する次第である。
  
    

2010年5月13日木曜日

旅立て タンポポ


.
タンポポの綿帽子を見ていると これは神がつくりしものに違いない とフト思ってしまう。
まずそのがなんとも美しい球形をしている。
.
.
そのフワフワした感触が見ているだけでも十分に伝わってくる。
そのフワフワした綿帽子のフワフワした白い部分を 冠毛 という。
これがフワフワしているから、風をうまい具合に受け止めてパラシュートのように種を風にのせて遠くへ飛ばすのだ。
.
フワフワした中のほうを見ると種がしっかりついているのが見える。
それも律儀にひとつひとつ洩れなくついているのだ。 当たり前か。
.
.
でもこれを当たり前と思ってはいけない。
スゴイことだと思う。
.
ひとつの綿帽子にザッと200くらい の種がついているといわれている。
.
それが道の脇に沢山あって、それら全てが同じ構造で冠毛がついて種もセットになっているのだ。
手作業じゃできないよ。
やっぱりスゴイことだ。
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前に書いたけど、タンポポはキク科の植物であり、その特徴として頭状花序といって小さな花(タンポポの場合は舌状花)が集まってあたかもひとつの花のようになっている。
その小さな花一つ一つが受粉して、受精して、種になって飛んでいくわけだ。
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身近なところで実はスゴイことが起きているのだ。.
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2010年5月12日水曜日

タンポポ Taraxacum
     
   
今更タンポポ? と言わないでいただきたい。
   
身近な植物であり、いたる場所で見かけるタンポポであるが、奥はかなり深いのである。
    
今日はニホンタンポポ と セイヨウタンポポ について。
   
タンポポには色んな種類がある。
大きく分けて在来のタンポポ外来のタンポポ
    
前者をニホンタンポポといって、後者をセイヨウタンポポといっている。
    
ニホンタンポポに中にもそれぞれの地方によって、カントウタンポポトウカイタンポポエゾタンポポなどがある。
    
ニホンタンポポとセイヨウタンポポは何が違うかというと決定的に違う点が幾つかある。
       
まず見分け方。
      
ニホンタンポポは外総苞片がまっすぐ立っていて短く、花が小さめである。
   
    
それに対してセイヨウタンポポは外総苞片が反り返っていて花はやや大きい。
     
    
簡単にいえばガクが反り返っているかどうかで一応見分けることができる。
   
さらにニホンタンポポは春の今の時期にしか咲かないが、セイヨウタンポポは年中無休で咲き続ける。
   
そうやって見ると街を歩いていて見かけるタンポポはセイヨウタンポポが圧倒的に多い。
   
セイヨウタンポポがスゴイのは受粉しないでも増える ということだ。 

さらに種が軽くてより遠くへ飛ぶということ。
    
すなわち雄しべから雌しべに花粉のやりとりをしなくても種が一年を通してバンバンできて、できた種がドンドン遠くへ飛んでいくというわけだ。

なのでそのテリトリーがグングンひろがっていくというわけ。
   
なにやらニホンタンポポ劣勢といったイメージだ。 

今なら咲いているニホンタンポポ、ガクが反っているかどうか片っ端からタンポポを下から見てみてはいかが?   
    

2010年5月11日火曜日

ショー前夜
    
   
明日5月12日から所沢の西武ドーム球場で 第12回国際バラとガーデニングショー がはじまる。
昨日、花咲ジジイはちょっと用があってこの会場の設営準備のなか出掛けてきた。
   
この3、4年はほぼ毎年ちょっとだけ見にいっている。
熱烈な国際バラとガーデニングショー・ファンというわけではないが、たまたま招待券をもらったからである。
   
行くとその熱気にこちらも一瞬興奮を覚えるが、あまりの人の数の多さにドッと疲れてしまって1時間程度でサッサと帰ってきてしまう。
   
昨日はまだ開催前だったので、ショーさなかの興奮はなかったがそれなりに興味深かった。
  
みんなこの晴れの日に向けて本当に必死だ。
  
球場という場所もなかなか興味深い。
これがレフトスタンドね、このポールから向こうはファウルなのか・・・ なんて思いながら球場という場所を改めて見てみるとその大きさに驚かされる。
   
   
トイレに行ってみると、球場だけあって便器の数も半端ではない。
そんな大きなトイレを独占して用を足してみた。
なんちゅーか、一種の造形美のようなものも感じてしまった。
   
ショーは明日から来週の月曜日まで。
もしご興味があればどうでしょう。