再開発が進んで生まれ変わった街、二子多摩川が今とても熱い、なんてことをテレビでも雑誌でもよく見掛ける。
駅周辺には洒落たお店やレストランが軒を連ねる。
誰が名付けたのか、その名も ニコタマ。
東京住まいの方にとっては普通の呼称なのだけど、知らない人が聞くとなぜか赤面するという不思議な地名である。
以前から多摩川沿いを自転車で通るたびに、景色が変貌していくので、どんな風になるんだろうなぁとは思っていた。
別に住んでいるわけではないので、特に期待もせず、単純にどうなるんだろうなぁという程度だった。
ところが住んでいらっしゃる方にしてみれば、高層マンションが引き起こす日照権の問題、電波障害の問題、交通渋滞の問題などなど、問題山積でかなりのストレスなのだろう。
もともとニコタマ、もとい二子多摩川は良くも悪くも田舎的なところがあったはずだ。
花咲ジジイが子供の頃は世田谷には田んぼが結構あったんだから。
ところが最近になって俄然このニコタマが注目され、一気に開発が進んだ。
従来住んでいた人たちはその急激な変貌に面食らったに違いない。
結果として近所の景観がどんどん変わっていくという問題に直面したわけだ。
ニコタマの川沿いには色んな種類のたて看板、垂れ幕、ポスターなどなどで、しきりに「自然を壊すな!」と訴えている。
中には
ここが名曲「王将」誕生の地 詩人西条八十 歌手村田秀雄
なんて張り紙も混じっていたけど。
「桜や松を切るな!これ以上自然を壊すな!!」
「ぼくたちを国交省から守って!!」
などなどさまざまである。
確かに不要に伐採するのは良くない。
でもこうやって垂れ幕を掛けられて、ポンポンのようなもので飾られて、短冊みたいにメッセージを掛けられたサクラの本意はいかばかりだろうか?
「ぼくたちを国交省から守って!!」
ってかなり具体的だけど、この張り紙を果たして樹木たちは歓迎しているのだろうか?
あたり一面、シュプレヒコールが聞こえてきそうなくらい、にぎやかな張り紙地帯を歩いてフトそんなことを思った。
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