2013年8月31日土曜日

白?赤?



8月27日のブログで空地一面のシロツメクサ・・・と書いた。

夕暮れ迫る数日後、たまたまその近くを通りかかったのだけど、そこに咲いていた花を見て「!!!」となった。

咲いていた花は白ではなく赤みを帯びていた。

これは・・・。

そう、シロツメクサ Trifolium repens ではなく、アカツメクサ(ムラサキツメクサ) Trifolium pratense ではないか。

そう思って腰を落として薄暗い中で観察してみた。

シロツメクサもアカツメクサも同じ属(Trifolium)なので、それは似ていて当然。

違いは白い花が咲く、赤い花が咲く、以外にも草姿、葉の形など異なる。

シロツメクサの小葉は丸っぽく、やや小さい。
アカツメクサの小葉は比較的細長く、やや大きい。

そういう目で見てみると、この空地にはシロツメクサとアカツメクサが混在しているように見える。

混在していると、同じ属どうしで交配することもあるのかもしれない。

咲いていた花もアカツメクサというには白っぽく、シロツメクサというには赤みが強い。

まぁシロツメクサであろうが、アカツメクサであろうがどちらでもいいではないですか。

要は「??」と思ったら立ち止まる好奇心と余裕が大切だよね、ということを考えておりました。

2013年8月30日金曜日

無敵の子供


8月30日。

8月も残り1日となりました。

・・・・ということは、夏休みも今週一杯という子供も多いのではないだろうか。

聞くところによると、最近は従来よりも一週間夏休みが早く始まっていて、その分始業式も一週間繰り上がってる学校もあるらしい。

これも時代なのか、はたまた温暖化の影響なのか。

今日だってまだまだじゅうぶんに暑いけど。

他人事ながら気になるのは宿題。

みんな終わったかなぁ。
自由研究はどうしたかなぁ。

毎年この時期にこのブログで書いているように、僕は終盤追い込み型というか、今くらいの時期に泣きながら宿題をやったクチであります。

8月8日に子供向け自然観察イベント「自分だけの植物図鑑を作ろう!!」(夏休みスペシャル編)を開催した。

子供たちに植物に興味をもってもらって、自由研究で取り上げてもらえると嬉しいな、と。

そんな気持ちが通じたのか、イベント開催後にとある親御さんからメールを頂戴した。

イベント後も熱心に自分なりの植物図鑑を作って楽しんでいる由、有難うございました、と。

そこで一つ質問があると娘が・・・・と続き、以下の質問を頂戴した。

「どうして、ヨウシュヤマゴボウの葉は根元に近い方は大きく、枝の先やてっぺんに近いところでは小さいのでしょうか」

スルドイといえばスルドイ質問。

オトナだと「茎の下の葉が大きくて、上のほうが小さい?当たり前じゃん」で終わってしまうだろう。

「なんで??」という疑問を持つことが大切。

皆さんはどうしてだと思いますか?

僕は腕組をし、目を閉じてしばし逡巡しふたつの答えを考えた。

①根元に近いほうは、ヨウシュヤマゴボウが育つ段階のかなり早いうちに葉をつけたはずです。それに対して枝の先などは「割と最近」葉をつけたものではないでしょうか。
となると、単純に育ってきた時間が違うのではないかと考えます。育ってきた時間が長ければ葉はそれだけ生長して大きくなるでしょうし、つけたばかりの葉であれば、まだ赤ちゃんですので小さいわけです。

②光合成との兼ね合い。
葉は太陽の光を浴びて光合成を行います。植物のなかで葉は光合成を行う大切な場所です。となると、いかに効率よく太陽の光を浴びるかということは植物同士の生存競争に勝ち残るための大変重要な問題です。そこで上の方は葉が小さく、下にいくにしたがって葉が大きくなっていれば、効率よく太陽の光を浴びることができるのではないでしょうか。

という回答をしたためメールした。

しかし気になるのは、この子供がどういう理由で葉の大きさの違いがあると思ったかという点。

僕のふたつの回答とはまったく異なることを考えているかもしれない。

子供というのは純粋なだけにオトナが思いもよらない発想をもっているもので、コロンブスの卵的に目からウロコというケースが沢山ある。

気になるなぁ。

聞いてみたいなぁ、彼女の答え。
見てみたいなぁ、彼女の植物図鑑。



2013年8月29日木曜日

カニクサ


草むしり(除草作業)をしていて気づいた。

なにやら「つる性」の植物にあたりが覆われているのだ。

つる性で周辺を覆いつくすといえば、ヤブカラシ、カラスウリ、クズあたりが思い当たるけど、これはまったくの別モノであることは一見して分かる。

葉の切れ込みが細かいし、葉がとても薄いカンジがする。

つるは引っ張れば切れるけど、これだけ集まると「3本の矢」ではないけど、なかなか手ごわい。

刈り払い機にだって巻きついてしまうので、手作業である程度取り除いてやらないといけない。

ハテ、これはいったい何だろう?

そう思ってしばらくジッとこのつる植物の様子を見ていてひらめいた。

どうやら花を付けそうな雰囲気は無い。

となると種子植物ではなく、胞子植物、すなわちシダの類ではなかろうか、と。

家に帰って調べてみたらば、その想像は当たっていた。

これはカニクサ Lygodium japonicum といってシダの仲間であるらしい。



言われてみれば近所を散歩したときにも色んなところで見た気がする。

このような平地はもちろん、石垣の隙間とか。

たかが草むしりといってバカにしてはいけない。

学ぶ気持ちがあれば、どこだって、なんだって学びの対象になるもんであります。

お蔭様で今日はカニクサを覚えることができました。



2013年8月28日水曜日

水不足続く


朝晩はすっかり秋めいてきた気がする。

朝刊をとりにドアを開けて外に出ると、部屋の気温のほうが高いことに気づく。

虫たちの世界というのも不思議なもので、誰が教えてあげるわけでもないのに夏になればセミが鳴き、秋が近づけば虫がリーリーと鳴く。

さらに日中はセミが、夜になると虫が・・・といった具合に微妙なすみわけもできているのが不思議といえば不思議。

夏と秋の攻防が行われている。

気がつけば8月も終わりが近くなり、夕方6時半ころには暗くなっていたりする。

今日の東京の日の入りが18:14だってんだから。

朝晩は涼しくとも日中の暑さは厳しいまま。

今日たまたま「道路維持作業車」を見かけた。

何をしているのだろう?

そう思ってよくよく見ていたらば、街路樹と道路沿いの植え込み(アベリア)に水をやっていた。

交通誘導員を付けて、散水する人、トラックを運転する人、とかなり手間が掛かっている。

ゲリラ豪雨などは局地的であり、植物たちの根にちゃんと届くような雨は最近降っていないものなぁ。

利根川水系の水不足も相変わらずのようだし。

気温が少し下がったが、ここはひとつ恵みの雨をお願いしたいところであります。

2013年8月27日火曜日

ちょっと不思議


緑あふれる空地を発見。

表現的にはちょっと変なような気もするけど、とにかく発見。

いったい何がこの空地を緑たらしめているのか?

これがビックリ、ほぼ90%がシロツメクサなんです。



90%というのは「感触」なので、あんまり適当なことを言ってはいけないが、とにかくザッと見ただだけでもクローバーだらけなんであります。

想像するに、もともとここには何かが建っていて、それを解体して更地にしたんだと思う。

更地にした時点ではまったく何も植物ははえていなかったはず。
それが一定期間後に緑に覆われる・・・・

これはよくあることでそれほど驚くことではない。

でも冷静に考えてみると、誰がタネを運んで来たんだろうか?という疑問もわいてくる。

鳥か、風か。

あるいはそもそもここの土に混じっていて、それが発芽したのかもしれない。

まぁ、ここまでは誰でも考えることかもしれない。

でもさらに冷静にこの空地を見てみると新たな疑問がわいてくる。

なぜシロツメクサだけなんだろう?
色んな雑草が交じり合って雑多なカンジでも良いじゃないか。

なのにシロツメクサでほぼ埋め尽くされている。

この前書いた2日がかりの除草作業の空地は、ほぼシロザで埋め尽くされていた。

そうやってみると、全部が全部ではないが、この空地はシロツメクサばかり、この空地はシロザばかり・・・といった具合に空地ごとにすみわけされていることに気づいたのだ。

なんでなんだろう?

その空地がその植物にとってベストの生育条件を整えているから?
多数派が少数派を駆逐するから?

よく分からないけど、ちょっと不思議。

今日は8月27日で夏休みもわずかという小学生。
来年の夏休みの自由研究はこのテーマで取り組んではいかが?

2013年8月26日月曜日

峠を越える


この暑さ、いったいどうなってしまうのだろう、なんて思っていたけれど昨日あたりからちょっと過ごしやすくなった気がする。

皆様のところはいかがですか?

ここ一ヶ月が猛烈な暑さだったため、身体がある程度順応したのかもしれない。
暑さが和らいだといっても、ちょっと前だったら暑い暑いと言っていた気温・湿度のレベルなのかもしれない。

しかしこういう殺人的な暑さが毎年のこととして常態化するのであれば、夏は楽しみでもなんでもなくなるね。

苦行というか、避けたい季節ナンバーワンになってしまうと思う。

このままでは、夏の間は日本を脱出して・・・なんていう時代がやってきかねない。

実際、夏の間だけ北海道に短期的に居を移して生活をする人というのを以前テレビで観たことがある。

小さなころは、夏ってやたら楽しみだった。

プール、虫捕り、花火、夏祭・・・・

温暖化がすすむと、夏が楽しみだなんて悠長なことは言っていられないのかもしれない。

温暖化の対抗手段として緑のカーテンなんかもスッカリ定着した。

これだって、ボクが小さなころは朝顔を育てる程度で、緑のカーテンなんてものはなかった。

当時の人間がタイムシーンで今の日本にやってきたらばどう感じるだろうか。

緑のカーテン、そして壁面緑化も盛んであります。

今ではいろんな素材、技術を駆使して、さまざまな壁面緑化のパターンを見ることができる。

植栽だって、「えっ、こんなものまで壁で育てられるんですか??」なんてものもフツーに育てているようになったし。

ご覧のように夏の夜空にライトアップされて、なかなかステキな効果を生んでいるケースもある。

こうなるとビルの付加価値となりうるかもしれない。

暑いと思いながらも夜になるとどこからともなくリーリーと鳴く虫の声を聞きながら、夏も峠を越えつつあるなぁ・・・と感じ入る今日この頃であります。

2013年8月25日日曜日

捨てる技術・・・


今日は池袋西武コミュニティカレッジにて
『イギリス2大フラワーショウを通して知るイギリス園芸文化』
なる講座を開催させていただきました。

大人数ということでもないが、熱心な方々にお集まりいただきチェルシーフラワーショウとハンプトンコートパレスフラワーショウについて写真をお見せしながら2時間お話をさせていただきました。

7月に1ヶ月以上イギリスに行って、撮った写真が約7000枚。

チェルシーフラワーショウで約700枚、ハンプトンコートパレスフラワーショウで約550枚もの写真を撮ってきた。

この中から厳選して2時間の話を組み立てていったわけだけど、準備作業は思った以上に難航した。

写真を選んで、持ち帰った資料などと照らし合わせながら、参加していただく皆様に「有益」な情報を提供したいという気持ちがある。

でも、手元の未整理の情報が多すぎて、どう手をつけたものか悩んでいるうちに刻々と時間が過ぎていった。

結局、昨晩も、そして今朝早朝からもずっと編集作業をしていた。

講座は午後2時からだったので、午前中一杯はそんなことをしてあとは腹をくくって家を出た。

終わってみれば、かなり駆け足の情報過多の講座になってしまいました。

「捨てる技術」がもてはやされる昨今、情報もそぎ落としてポイントがボケないような工夫をしないといけないと反省した次第。

先週の「キューガーデン・ヴァーチャルツアー」という講座でもそうだったけど、最近は講座時間を超過してしまう事態が続いた。

与えられた時間内に過不足なく話をまとめるというのが自分の売りでもあったはずなのだけど。

これはイケナイ。

今月の講座・講演関連の仕事は今日でおしまい。

来月にも何本か予定があるけど、この反省を活かしてより良いものを提供していきたいと思います。

9月からは大学院の後期授業が始まります。

またしても胃の痛くなるような緊張感に満ちた数ヶ月を過ごすことになります・・・・。


2013年8月24日土曜日

夏の庭仕事


今日は植木屋の親方の手伝いをしていた。

主に雑草とり。

幸い(?)に曇天で直射日光が照りつけるよりはズッと楽だった。

かなり蒸し暑かったけど。

汗をかいて、身体を動かして帰宅して体重を量ると「良い線」にまで落ちているのはちょっと嬉しい。

ビールを飲めばまた元に戻ってしまうけど。

暑さ以外の敵は、やぶ蚊。

今日も蚊取り線香を腰からぶら下げて作業をしていたけど、一日中蚊取り線香を吸い込んでいたせいかちょっと頭が痛くなった。

おかげで蚊にはそれほど食われなかったけど、こんどは新たな刺客が。

蟻であります。

ふくらはぎのあたりがチクっと痛いと思ったら、とても小さな蟻がボクのふくらはぎにガブリと食いついていた。

それが数箇所。

痛痒いといったカンジで、今でもときどき思い出したかのように痛痒くなる。

聞けば温暖化の影響か、最近はとても怪しげなダニやら虫やらがいるというではないか。

庭仕事というののは、そういう危険の矢面にあるような気がする。

甘く見てはいけない。

2013年8月23日金曜日

ニチニチソウ強し


用事があって六本木に出掛けました。

六本木界隈というのも、都市と緑化というテーマで見た場合、世界最先端をいっている街だと思う。

ヒルズやミッドタウンなどでは、そのときの都市緑化としてなしえる最高のものが作られていたはずだ。

年の経過とともにそれも少しづつ色あせてはいくけども。

今の話は都市緑化のフレームワークというか、ハードの部分ね。

そこに何を植えるか。

とくに草本類(草花)はソフトの部分。

今日見たヒルズの植え込みには、一面に花が咲いていた。

咲いていたのはペチュニアだった。

へー、ペチュニアをこういう風に使うなんてねぇ・・・。

というのはペチュニアというのは植木鉢、とくにハンギングバスケットなんかで垂れ下がるように咲くのが本来のポテンシャルを引き出しているのではないかと思うからだ。

ペチュニアを直に地植えしているのは珍しいのではないだろうか。

これだけの数を植えるのも大変だと思うよ。

いったい何鉢植えたんだろうか。
何人がかりで、何時間かかったんだろうか。

そんな疑問が頭をかすめる。

そうか、ペチュニアねぇ・・・と思って通り過ぎようとしたらば、ペチュニアでない花も発見した。

うわーっと広がるピンクの元気な花たち。



まるでカーペットのようだし、明らかにペチュニアよりも元気がある。

そう、これは昨日、暑さに強い花としてご紹介しているニチニチソウであります。


ペチュニアよりも勢いがあるし、生き生きとしているのが分かる。

改めてニチニチソウの優秀さを確認した次第であります。



2013年8月22日木曜日

頼れる相棒ニチニチソウ


言うまい、言うまい、と思っていてもやっぱり暑いねぇ。

暑いのはわれわれ人間だけでなく、植物もまた同じこと。

彼らも暑いのだ。

もちろん暑さに強いやつ、日差しに強いやつ、乾きに強いやつ、あるいは全くその逆のやつらもいる。

乱暴な言い方だが、概してこの真夏には花たちも一休みといったところで、出回る花もかなり限定的なような気がする。

実は都内某所で花壇の植栽を任されているのだけど、そこに何を植えるか本当に悩ましい。

暑さのためか、花つきが悪かったりするからだ。

今日も花苗を見にいったけど、「これだ!!」「君だ、君なんだ、探していたのは!!」なーんていう花苗は正直言って見当たらなかった。

そんな中、ひとり気を吐いているやつがいる。

その名をニチニチソウ Cathranthus roseus という。

ご存知の方も多いだろう。


赤、白を中心にピンクなどの色の花が次々に咲く。

この「次々」ってところが凄くて、一輪咲いてから散るまでが早いが、その後に次々と咲くので花が絶えないカンジなのだ。

正直なところ「うわーステキ、カワイイっ!!」ってカンジの花ではないのだが、とにかく今のこの厳しい季節に元気に咲いてくれるだけで頼れるやつって思えてしまうのだ。

しかもお値段もかなりお手ごろ。

何で暑さに強いのかといえば、このニチニチソウはもともとはアフリカのマダガスカル原産なのであります。

そんな日差しが強くて暑いところ出身なんだから、日本の猛暑なんて大したことがないんだろう。

たぶん。

マダガスカルに行ったことがないので勘でモノを言って申し訳ないが。

さらにこのニチニチソウはキョウチクトウ科に属している。

キョウチクトウも夏の花ってカンジで、暑さに強いものなぁ。

納得、納得。


2013年8月21日水曜日

早期発見のススメ


申し上げたように、昨日の午後は草むしりをしていた。

単に雑草とはいっても、よくよく見ると色んなものが見つかる。

それぞれ全て同定できたら、それはなかなか大したものだと思う。

雑草ってくらいなので、「草」あるいは「草本類」が多いわけだけど、中には大木になりうるものの実生苗も見つけることができる。

トウネズミモチとか、ムク、エノキなど。

そんな中にご覧のようにアカメガシワも見つけた。

アカメガシワについても、数日前に書いたばかりだっけ。

このアカメガシワも、このサイズのうちに取り除けば問題ない。

でも生長して根を張ってしまうと、もうこれは厄介なことこのうえない。

張った根の節々から新たに芽を出したりもするので、あれよあれよと広がってしまうのだ。

以前、とある個人庭にて2メートルほどに育ったアカメガシワを伐採・伐根するという作業をしたことがある。

根が残っていると、そこからまた芽を出すので丁寧に掘り返したのだった。

ご覧いただきたい。

根がどれだけ張っているか。





四方に長く太い根を張っているのが分かるだろう。

人間の病気と一緒で、早期発見、早期治療に尽きるんでありますね、こういうことは。

先日行った、祖父母の墓石の脇にもアカメガシワが60センチくらいに育っていた。

完全駆除はなかなか難しいだろうなぁ。

墓石をどかして、掘り返すわけにもいかないし。


2013年8月20日火曜日

元気です


今日は植木屋の親方の手伝いで植木屋仕事をしておりました。

現場までは自転車で。

早朝、大手町を久しぶりに通過したらば、かつて勤めていた銀行の東京本店が更地になっておりました・・・。

これも時代の流れなんでしょうが、なんとも寂しい気がしますね。

僕が大学生のころ、文系就職人気ナンバーワンはたしか東京海上でした。
当時の東京海上は丸の内で最も背丈の高いビルだったと記憶しておりますが、現在の丸の内は隔世の感があります。

高層ビルが立ち並び、東京海上ビルは埋もれてしまってあまり目立たないくらい。

そんなことを考えつつ、ペダルを踏んで現場へ。

仕事前だというのにすでに玉のような汗をかいて。


午前中は直射日光のあたる場所での作業。

「大丈夫、大丈夫・・・」と言い聞かせながら作業しましたが、ジリジリと照りつける太陽にかなりの体力を奪われた気がします。

こまめに水分補給しながら作業しましたが、プチ熱中症のようなカンジが。
気のせいかな。

汗がポタポタとしたたり落ちる。
何リットル汗をかいたろうか。

午後からは木陰で、雑草とりを。

そういえばつい先日、近所で見かけた生真面目な除草作業について書いたばかりでありました。

今日は立場変わって自分が生真面目な除草作業をすることに。

木陰なので、暑さはいくらかマシですが、その分やぶ蚊が・・・。

そこで活躍するのが日本の伝統、蚊取り線香。



蚊取り線香の香りに包まれ、除草作業をしているとなんとも気持ちが落ち着く気がしたのは僕だけでしょうか。

恐らく僕だけだろうなぁ。

英語ではこうやって気持ちが落ち着くよね、なんていうのを「therapeutic」なんて言ったりする。

無心になって草むしりをするってのはまさにセラピーなのかも。


仕事を終えてまた自転車にまたがり家路につく。

我ながらなかなか元気だな。

2013年8月19日月曜日

オレの愛し方


植え込み花壇に茎をバッサリと切られている何かを見かけた。

茎しかないが、僕はこれが何なのか知っている。

だって、ついこの前までハデな花を咲かせていたものなぁ。

茎がそこそこ太いことからも、そこそこ背丈の高い植物である。
しかも木本ではなく草本の。

正解はタチアオイであります。

花が終わって見苦しくなったからなのか、かなり大胆にバッサリとやられている。

近づいて切り口を上から見てみた。

気づくこととしては、茎の中心部が空洞になっていることだ。



植物には茎の中心部までギッシリ詰まっているものと、このタチアオイのように空洞になっているものがある。

当たり前といえば当たり前なんだけど、普段茎の中がどうなっているかなんてあまり気にしないので意外に思われた方もいらっしゃるかもしれない。

切花を買う人、生け花をたしなむ人はこのあたりに詳しいかもしれない。

茎が空洞かそうでないかは、時に植物を同定する際に大変重要なヒントとなる場合もある。

たとえば、ハルジョンとヒメジョン。

ともにキク科の仲間で一見するととても似ているのだが、区別の仕方として「茎が空洞なのがハルジョン」「茎が詰まっているのがヒメジョン」というものがある。

茎が空洞か詰まっているか、確認する方法はただひとつ。

茎を切ることしかない。

草花を見かけて、それを確認すべく切りたくてウズウズしてしまうような人はなかなかのマニアックである。

鉄道オタクも「撮り鉄」「乗り鉄」「音鉄」などなどあるが、植物好きにも、「見て愛でる」「撮って愛でる」「育てて愛でる」「押して(標本)愛でる」などありそうだ。

植物と向かい合うにはいろんな方法があるものである。



2013年8月18日日曜日

大阪に行ってきました




今日は朝5時起きで自宅を出発し、大阪にやってきました。

講演のご依頼を頂戴したためで、暑い中、お盆休みの貴重な日曜日にお集まりいただき有難うございました。

お盆の週末ということで、新幹線は16:30ころのものしか空きがありませんでした。

講演を終えて向かったのは六甲山方面。

ぼくの祖父母の家が昔あったのです。

今はふたりとも亡くなり、もとあった家もまったく別の家が建っています。

ぼくはもともとおじいちゃんっ子、おばあちゃんっ子だったため何か大阪方面に用事があると時間が許す限り墓参りに行くことにしています。

六甲の山並みが見え、さらに眼下には神戸港が見えるというロケーション。

この景色は、祖父母に家からも見えた景色であり、ついついセンチメンタルな気持ちになってしまいます。



炎天下のなか、墓石の脇にあるツツジを刈り込んだり、雑草とりをしておりました。

日をさえぎるものが一切ない場所なので、滝のように汗をかきました。

仕上げに買ってきたビールでじいさんと乾杯を。

そのあとはいそいそとJR新大阪駅にもどり、出発までのあいだ串カツとビールで大阪気分をタンノー。

良いなぁ、大阪・神戸。

仕事で年に数回うかがっておりますが、もうちょっと頻度があがると嬉しいなぁ、なんて。

仕事しに行ってんだか、串カツ食べに行ってんだか。

昨日は赤城、今日は大阪、明日からは東京にて通常営業に戻ります。

皆様のお盆休みはいかがでしたか?

まだまだ厳しい暑さが続きますが、どうぞお元気で!!

2013年8月17日土曜日

赤城自然園に行ってきました


今日はRHSJと赤城自然園共催の子供向け自然観察会がありました。

お盆ということで心配された交通渋滞もそれほどもなく。
池袋帰着は20時、あるいは21時か?なーんて心配もありましたが、それはまさに杞憂ということで。

天気はもちろん晴れ。
気温も高く蒸し暑かったですが、標高600~700メートルに位置するだけあって、若干涼しかったように思います。

何よりも木陰の涼しさを実感しました。
森林浴の効果ってのは間違いなくありますね。

ビルの陰も木の陰も「日陰」には違いないはずなのに、この木陰の心地よさってのは何なんでしょう。

こどもたちと歩いた2時間はアッという間でした。

将来は植物学者になりたい、という男の子がいて、この子の博識ぶりにただただ圧倒されました。
もう終始押されっぱなし。

自分がこのくらいの年齢のときにどんな子供だったか思い出すと、とても恥ずかしくなってしまう感じです。

頼もしい子供に出会って、僕も元気をもらいましたし、もっと頑張らにゃイカンなぁと。

お昼ごはんは、待ってました!上州名物「鳥めし弁当」。
見た目はご覧のようにちょっと地味なんですが、炭火の香ばしい鳥とちょっと濃い目のタレが絶妙。


手を洗ったり、喉を潤すのは地下300メートルからくみ上げているという井戸水。
これがまたキリリッと冷たくて気持ちが良い。


最近はもっぱら水シャワーを浴びていますが、自宅のシャワーで水の蛇口をひねってもぬるい水が出てくることにうんざりしていたところだったので、水の冷たい感触をしばらく味わいました。

冷たい水で顔を洗うついでに頭も・・・

横で見ていたスタッフの方が
「良いですね、便利で・・・」
こういうときに髪の毛がないシアワセを感じるね。

イヤ、強がりではなくて、ホント。

自由時間には自然園の担当者の方の許可をいただいて帰国後初の木登りをさせていただきました。

自然園ってだけあって、魅力的な樹木がたくさんあって大いにコーフンいたしました。

時間がなかったので、登ったのは一本だけ。
チョイスしたのはミズナラだったでしょうか。

15メートルちょっと登ってアンカーポイントを設置して降りてきて撤収というシンプルなものでしたが、手順をひとつづつ確実に思い出しながら味わうように登りました。

噴出す汗。
適度な筋肉の緊張。

楽しかった!

しかし、これも自然に身体が動くように何度も何度も反復して練習しないとダメだな、と改めて練習の必要性を実感した次第です。

以前は15メートル以上が好ましい、なーんて言っていましたが、高さにはさほどこだわりませんので、もしご自宅あるいは所有する敷地の木に登っていいよ、とおっしゃる方がいらっしゃいましたらご一報ください。

明日は早起きして新幹線で大阪に向かいます。
日帰り大阪講演です。

仕事帰りには、もちろん串カツとビールで、と今から楽しみです。


2013年8月16日金曜日

あなたは何科?



これはアカメガシワ Mallotus japononicus といってそこら中に自生する雑草の一種。

ご存知の方も多いと思う。

この数十センチ程度であればカワイイものだが、油断すると数メートルの樹木として成長するので侮れない。

そんな身近な植物なのであまり深く考えたことはなかった。

しかし、このアカメガシワが何科の植物かご存知でしたか?

どの植物が何科であるかということを理解することは、それぞれの植物どうしの関係が分かりやすくなるし、体系だてて植物を理解するのにとても役立つ。

仮に何か分からない植物に出会っても、その植物の特徴をじっくり観察してみると、何科であるかなんとなく分かるようになればしめたもの。

正解にたどり着くスピードが格段にアップする。

植物に親しむためにも、何科の植物かということを普段から意識してみるのはとても有意義だと思う。

さて、話をもとに戻すとアカメガシワが何科の植物なのか考えたこともなかった。

たまたま調べてみて驚いた。

なんとトウダイグサ科 EUPHORBIACEAE だったんであります。

普段馴染みのあるトウダイグサとは似ても似つかないのでビックリ。

そういえば、このトウダイグサ科は姿かたちがかなり多様で、サボテン??というようなものあるくらいだからねぇ。

身近にあって見過ごしがちな植物もちょっと掘り下げてみると意外な発見があるものだ。

今日は植木屋仕事で炎天下で汗を流した。
明日はUターンラッシュ必至の関越自動車道をつかって群馬県赤城山にて自然観察。
明々後日は大阪で日帰り講演・・・。

忙しきことは有難きこと。
Posted by Picasa

2013年8月15日木曜日

真面目な草刈り



宅地分譲地などでよくみる光景。

更地にしたまでは良かったが、ちょっと油断したすきに雑草が背の丈ほどに伸びてしまう。

昨日たまたま見かけたのは、敷地全面にシロザ Chenopodium album が密生していたらしく、それを取り除こうとしている最中だった。

「時間切れ」になったのだろう、現場には人影はなく、シロザがうず高く積まれていた。

しかし敷地の3分の1くらいはまだシロザだらけだ。

それが上の写真。

そして、たまたま今日その現場の横を通りかかったらばシロザ壊滅作戦は見事成し遂げられていた。

またしても人影はなかった。

僕はこの様子を見て
「なんて丁寧な仕事なんだ!!」
と感心した。

というのは、この手の作業を生業としている人であれば、たいていは草刈り機(刈り払い機)を使って、短時間でアッという間に終わらせることだろう。

これっぽっち(失礼!)の面積の雑草取りを2日掛かりでやるなんて。

しかも仕事がとても丁寧。

刈り払い機を使うと、地上のものは刈れるが土中の根は残るのでまた暫くすると雑草だらけになりがち。
でもこの仕事をみると、丁寧にシロザを根から引き抜いているのだ。

これも失礼ながら、良い意味で「素人」の業ではないかと想像する次第。
しかも真面目で実直な素人さん。

想像するに、草刈りをしたいが刈り払い機のような機械はない。
ならば手で・・・

で、結果このような丁寧な仕事になったんだと思う。

見てくださいよ。
作業後の敷地のなんとキレイなことか。

これがいわゆる初心に帰るってやつか。